
なんでそこまで人気なのか?
Netflixアニメ史上、最も視聴された『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』。その理由のひとつは、オープニングから魅せる歌とアクション、ダンスが完全にシンクロしたミュージカル仕立ての演出です。
アニメーションのクオリティの高さはもちろん、作品内には魅力的な挿入歌が1時間39分の中にふんだんに盛り込まれています。これが幅広い層から支持を集めた大きな要因と言えるでしょう。
劇中に登場するガールズグループ「Huntr/x(ハントリックス)」の楽曲「Golden」や「Take down」は、映画のOSTとして発表されるやいなや各音楽チャートで好成績を収め、ここ韓国ではカフェやショッピン街のあちらこちらで耳にするほどにポピュラーです。
トップアイドル級の圧倒的な歌唱力を披露するキャラクターたちですが、「この“本当の歌声”は一体だれなのか?」――気になった方も多いはず。
この記事では、サウンドトラックと共にシングルとしてリリースされたHuntr/xの代表曲「Golden」をはじめ、挿入歌を担当した実在のアーティストたちを詳しく紹介します。
Huntr/xとは?作中の役割とユニット構成

2025年4月24日、Netflixはアニメ『K-POP Demon Hunters』と、作中に登場するガールズグループHuntr/x(ルミ、ミラ、ゾーイ)の映像を公開しました。
このスーパーガールズユニットは、昼はスタジアムを満員にするトップアイドル、夜は密かに悪霊を退治するデーモンハンターとして戦うという、二つの顔を持つ存在として描かれています。
オリジナル版(英語版)でルミ、ミラ、ゾーイの声を演じているのは、それぞれアーデン・チョー、メイ・ホン、ユ・ジヨン。
さらに歌唱パートは、実在する韓国系アメリカ人アーティスト3名が担当しています
(※「Take Down」のみ、特別にTWICEメンバーが参加。詳細は後述)。
ここからは「Huntr/xのあの歌、実際だれが歌っているの?」というファンの疑問に、曲ごとに詳しくお答えしていきます!
① ルミ役:EJAE(イジェ/김은재)
Huntr/xのメインボーカル・ルミの歌声を担当しているのは、韓国出身のシンガーソングライター EJAE(イジェ/本名:キム・ウンジェ)。
かつてはSMエンターテインメントの練習生として、アイドルデビューを目指していた経歴を持ちます。
その後、作詞・作曲の才能を開花させ、Aespaの「Armageddon」やRed Velvetの「Psycho」などを手がけてきた実力派の作曲家・作詞家に成長しました。今回のOST制作にも参加し、作品の音楽的魅力を支えるキーパーソンの一人となっています。
高音と力強い歌声も魅力です。あの情熱的で伸びやかなボーカルに惹かれた人も多いのではないでしょうか。
② ミラ役:Audrey Nuna(オードリー・ヌナ/추해원)
ミラの歌声を担当しているのは、米音楽シーンで注目を集める Audrey Nuna(オードリー・ヌナ)。本名はチュ・ヘウォン。
ヒップホップ、R&B、オルタナティブポップを縦横無尽に行き来するスタイルで、Z世代のアイコンとしてアメリカでも話題を集めています。
2025年には「インチョン・ペンタポート・ロック・フェスティバル」に出演し、韓国内でも注目度が急上昇。
直近では、2025年8月5日に代官山UNITにて初来日公演を果たしました。
ミラのラップパートや語りかけるようなボーカル表現は、まさにAudrey Nunaの個性が色濃く反映されていますね。
③ ゾーイ役:Rei Ami(レイ・アミ/이예은)
ゾーイ役を担当するのは、ジャンルレスなサウンドで知られる Rei Ami(レイ・アミ)。本名はイ・イェウンで、アメリカ生まれの韓国系シンガーソングライター兼ラッパーです。
自身の曲では、ヒップホップ、エレクトロニック、ポップスの要素を融合させ、強烈なキャラクターとビジュアルでも注目されています。
ジョイの攻撃的なパートやエネルギッシュな歌声は、まさにRei Amiそのもの。
力強さと繊細さを併せ持つ彼女の歌声が、Huntr/xの多面性を象徴しています。
Huntr/x 人気楽曲紹介
Golden|ビルボード2位にランクインした代表曲
「Golden」が流れるシーンでは、主人公たちが栄光に包まれながらも、影で悩み苦しむ葛藤が、イジェ(EJAE)の情熱的な歌声によって鮮やかに表現されています。アニメの中でも屈指の名場面といえるでしょう。
YouTubeには、この曲を使ったダンスチャレンジ動画やカバー演奏が数多くアップされ、その人気は音源チャートでの好成績をはるかに超えて広がっています。さらに各種SNSでは、「Golden」の歌詞を使ったミームも拡散され、ファン同士の間で共感や笑いを生み出しているようです。
How it’s done|作中序盤の戦闘シーン
『How it’s done』は、アニメ序盤──Huntr/xが初めてその実力を見せつける戦闘シーンで流れる、スピード感あふれる一曲。
神秘的なシンセから始まり、ビートが刻まれるごとに、緊張と高揚が一気に押し寄せてきます。
中盤には、レイ・アミのブリッジパートがしっとりと空気を整え、そこからオードリー・ヌナのラップが切り込む流れが最高。
そして、イジェのハイトーンがサビで一気に炸裂!聴く側の感情を一段上まで引き上げてくれます。
物語のスタートにふさわしい、まさに“つかみ”として完璧な一曲でした。
What It Sounds Like|試練をのりこえるクライマックス
『What It Sounds Like』は、物語のクライマックスを彩る魂の叫びともいえるナンバーです。主人公ルミ(歌唱:イジェイ)がソロからスタートし、やがてミラ(オードリー・ヌナ)、ゾーイ(レイ・アミ)と合流、観客も巻き込む大合唱へと高まっていきます。友情や自己肯定、そして音楽を通した共鳴を描くこの一曲は、まさに“抵抗の賛歌”として力強く響きます。
Take down|スピード感のある圧倒的パフォーマンス
中盤のクライマックスバトルで披露される、Huntr/xの団結力を示す楽曲。テンポの速いEDMと叫ぶようなボーカルが、悪霊退治のシーンとシンクロし、視聴者のテンションを最高潮へと導きます。
エンディング曲としても使われています。
TWICEのメンバージョンヨン、ジヒョ、チェヨンが参加したことも大きなインパクトになっています。
ちなみに劇中の挿入歌はEJAE/レイ・アミ/オードリー・ヌナバージョンです。あなたのお好みはどちらですか?
フルで聞く👇
まとめ|フィクションと現実をつなぐボイスパワー
『K-POPデーモン・ハンターズ』の魅力の一つは、本格的な楽曲展開にあります。極上のKポップのメドレーにどっぷりつかる喜びがアニメーションを飛び出して、現実世界とシンクロする──
それはスタイルとして新しいエンタメとの出会いといってもいいかもしれません。
Huntr/xの歌声でキャラクターそのものになり変わって、作品に魂を吹き込んだアーティストたちの起用が、成功の要因であることはまちがいありません。
世界中の子どもから大人までを虜にするには、十分な魅力を備えていましたね(拍手)!
舞台裏を知ることで、この作品をまた別の角度から楽しむことができました。
みなさんはどうでしたか?
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